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好き心少なからず

第37章 球技大会11(宇野)

その後、入江に何とか立ち上がってもらって。

「で?どこ行くの!?」

「あ…ちょっと、こっち…」

テニスコートの外を指差す。

そのまま、体育館のある方へ歩いていった。

ひょこ、ひょこ…

後ろを歩く入江は、少しだけ歩くのがつらそうで…

「歩くの、やっぱ痛いよな?」

捻挫したって聞いた。

そんなの、訊くまでもなく分かりきった話だ。

「分かってるなら…」

入江はイラついたように答える。

怒らせたい訳じゃないんだぜ?

「おんぶしようか?」

「はぁっ!?」

「いや、足が…」

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