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好き心少なからず

第38章 法事~曽根崎×二階堂~

お前はどうだ?

じいさんとの思い出って、何があるんだよ。

「えー!いいなぁ。私、お葬式には行ったみたいなんだけど全然覚えてない」

「そりゃあタエは1才になったばっかだろ。覚えてたら怖ぇよ」

笑いながら言えば、タエとアヤが俺を見て

「ダイちゃんは覚えてるんだよね」

「大護は強烈な思い出があるから」

二人で顔を見合わせて「ねー」と声を合わせた。

前に話したのを覚えているらしい。

「強烈?」

「おばあちゃんに怒られたこと」

「は?」

「人ってね、嫌な記憶ほど残ってるんだって」

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