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好き心少なからず

第38章 法事~曽根崎×二階堂~

タエの母親は『充分』の部分を強調するように言うと

「じゃあいいかしら?悪いわね~」

ちっとも悪いとは思ってない声で言いながらアヤを連れ出した。

「もう!いっつもそうなんだから!!」

アヤの後ろ姿を見ながらふて腐れるタエを宥める。

「怒るなよ」

「怒るよ!お母さんのお気にだもん。アヤちゃんは…」

そう言って、タエは口を尖らせた。

その口調は怒っているとは言えないもので…

「何だよ。その顔は」

「な…何が!?」

アヤちゃんばっかりズルい~とか言いそうな、いわゆる女子の表情しやがって。

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