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好き心少なからず

第6章 読書タイム~栗原×速水~

司書の橘さんは、銀縁眼鏡をかけた40代くらいの女の人で、割に話しやすい感じ。

「今日は掃除当番じゃないから」

「サボり?」

「違うよ!」

会員証を渡して借りていた本を返し、目当てのジャンルの棚へ向かおうとすると

「あ、栗原くん」

橘さんが俺を呼び止めた。

「え?何?」

「リクエストしてた本、入ったよ?」

「え!マジで!?」

「うん、マジマジ」

橘さんはニヤリと笑うと、カウンターの後ろの棚から1冊の本を取り出した。

「やった!!こんな早くに読めると思わなかった!!」



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