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好き心少なからず

第6章 読書タイム~栗原×速水~

本のタイトルを見て大喜びした俺に、橘さんは笑いをこぼして

「栗原くん、昔からその作家のファンだったの?」

「え…あ、まぁ…」

そう聞かれて、言葉を濁してしまう。

俺がこの作家を知ったのは彼女が読んでいたから。

同じ本を読んだら面白くて、それからその作者の小説を全部読んだらハマってしまった。

「高校生に人気なの?」

「そうかな…?」

実のところ、彼女が読む前は、この作者のことを知らなかった。

映画化やドラマ化したなんてあんまり聞かないし、学校の図書室にも置いてない。

…って事は、そういう事なんだけど…

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