テキストサイズ

友達から恋人へ

第1章 ~友達から恋人へ~

「僕、夏枝君のことは友達として一番好きだよ
その、男同士の恋愛ってまだ良くわからないし…。」

男から、告白されたのは人生で初めてだ。

「それに、別に夏枝君なら良いかなって、思う気持ちもあるんだ…。」

「じゃあ―――――」

だけど、僕は…。

「でも、ゴメン…。
付き合うことは出来ない…。」

「なんでだ…?」

夏枝君は、少し悲しそうな表情をしながら聞いてきた。

「別に、これはマザコンじゃないけど…。
今までも今も、苦労を散々してるお母さんより自分だけ…先に幸せになることなんて…出来ないから…。」

「えっ…?」

夏枝君は戸惑っているけど、僕はそのまま続けた。

「夏枝君に、ある程度は話したけど…。
お父さんが浮気して出て行った後、その事で近所中からは変な目で見られたり、前の高校での酷いイジメを受けた僕を心配したり、疲労で倒れたこともあったんだ…。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ