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友達から恋人へ

第1章 ~友達から恋人へ~

僕は夏枝君に転校前までの事と、僕の家の事を話す事にした。

「それでも、僕のことを思って引っ越しと転校の手続きをしてくれたり……自分の欲しい物じゃなくて、生活費や学費を払うためにパートのバイトを始めて、いつも僕の事ばかり考えて…。」

お母さんは、自分の事よりも息子の僕をいつも優先していたな…。

「自分の幸せって言っても、お母さんは43歳だよ…。
再婚が難しい年だし、なりより僕がいる…。
子供付きのバツイチの人と、再婚なんて誰もしたがらない…。」

「……。」

「結局、お母さんは自分の人生を僕のためだけに、生きて行くんだ…。
僕のためだけに、人生を終えるんだ…。
そんなの、幸せじゃないよ…。」

僕が幸せになるのは、お母さんが幸せになってからで良い。

「だから、そんなお母さんより先に、僕だけが幸せになるなんてできない…。
夏枝君、そういうことだから…ゴメン…。」

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