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友達から恋人へ

第1章 ~友達から恋人へ~

「そういえば、日暮は何でこの学校に転校して来たんだー?」

「あぁ、その…僕の家、母子家庭で…お父さんは僕が前の学校に通ってた頃に、他の女の人と…どこかに行ってしまったんだ…。」

夏枝君の質問に困りながら、僕は言葉を続ける。

「それから、向こうの学校でいろいろあって、こっちに転校と同時に引っ越しして来たんだよ…。」

「わりぃ、もうええよ
聞かん方が良かったな…。」

「別に良いよ、大丈夫だから」

僕は、笑顔でそう言った。

「もしかして、弁当が海苔巻いたおにぎり3つって、それと関係あるのかー?」

「うん…まぁ、夏枝君は良い人だし話しても良いかな
でも、ここではちょっと…。」

「じゃあ、話せる時間があればそん時に聞くよ」

「うん、ゴメンね…。」

夏枝君に謝る。

「いや、謝らなくて良いぞ」

夏枝君は、そう言いながら僕の頭を撫でる。

何でだろう、不思議と心地良い…。

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