性犯罪者の本音
第2章 性犯罪者ファイル(1)
「ていうか、内心ボクのことを軽蔑してるだろ?」
「そんな…」
「見えすいたウソつくなよ」
まるで悪魔に憑依されたような低い声が、わたしの後頭部を撫でる。それと同時に下半身に射るような強い視線を感じた。
「やだ、やめて」
「けっ、やめてって言いながらじつは感じてんだろ?まあいいや、いまから話してやるからそのまま聞けよ」
(あまり思い出したくありませんが、このときかなり屈辱的な言葉を浴びせられ、ショーツの中に※※※を入れられたのです。)
「ひどい…」
恐怖心と悔しさのせいで、いつの間にか涙で顔がグシャグシャになっていた。
そんなわたしのことなど目もくれず、裕太は自慢話でもするように熱く語る。
「他人を支配することがなぜ覗きにつながるのか教えてやるよ。それはボクに覗かれていることに相手の女はまったく気づいてないんだよ。なのに、他人にもっとも見られたくないものをぼくに見られているんだ。つまりボクは相手を完全に支配してることになるだろ?」
完全に思考が歪んでると思った。
裕太は覗きを重ねるたびに自分は強い男だ、なんでもできる男だという思いが強くなったらしい。
そして裕太は、レイプという最悪の性犯罪に手を染めてしまう。