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赤い鴉

第3章 rain

「タケルちゃん、ご飯の時間ですよ」
まるで猫に餌を与えるような口調で食事を持って来たのは木村と呼ばれる男で茶色い髪に耳にはピアスがたくさん付けられている。タケルを拐った男達の中では年下なのかよく雑用をしている。
「お口を開けてね、タケルちゃん」
「………」
タケルの口元にスプーンを近付ける木村、タケルはぷいっとスプーンから顔を背ける。木村はサイドテーブルの上にあるバイブのスイッチを入れた。
「……ッぁ!?」
タケルのナカのバイブが暴れ出す。あれからタケルの生活は男達に管理されている、少しでも意にそぐわないことをするとずっと後腔に挿れっぱなしのバイブにスイッチを入れらる。
「大人しくお口を開かないともっと強くしちゃうよ」
タケルはガクガク震えながら口を開く、木村はペットに餌をやるようにタケルの口にご飯を運ぶ。
全く味がしない、それどころか重りでも飲み込ませているような気さえしてきた。吐き出したいのを堪え食事全て嚥下する。木村が食器を持って部屋を出る。
タケルは布団を引き寄せる…服を奪われている状態で身を隠すのは布団ぐらいしかない。あの日以降、タケルの日常は誘拐犯達に支配されている。毎日彼らに躰を弄ばれる日々が続いている。窓のない部屋に閉じ込められているせいで正確な曜日でさえも知らない。
「お待たせタケルちゃん」
食器を片付けた木村が部屋に入って来た。木村はタケルの隣に座り指輪がたくさん付いた手でタケルの茶色の髪に触れる。
「…ぅぁッ…」
木村の指がタケルの突起に触れる、タケルの躰が大きく揺れる。タケルの大袈裟な反応に木村はニヤニヤ笑う。
「タケルちゃんはどこも感じるんだな」
「ぅ…あなた達が…ッ…ぼくをこんな…躰したんです」
毎日のセックスで枯れた声でそう云うと木村は卑下な笑みを深めた。
「可愛いこと云えるようになったじゃん、タケルちゃん」
木村が噛みつくようなキスをする。酸欠になるような激しいキスと木村のキツイ香水の香りに頭がぼーっとする。

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