
赤い鴉
第4章 sunny
「いらっしゃいませー」
コンビニのレジをしていると高そうなスーツを着た男が来た。
「綾瀬?」
どこかで見たことある顔だと思ったらタケルに似ている。
「すいません」
「君はタケルの友達かい?」
少し疲れたような声で訊かれ迅は戸惑う。
「えぇと…そうです」
補習を見ているだけで親しいと云えるのか?と思ったが余計なことは云わずに頷いた。
「あぁ…私はタケルの兄で大河と云います」
「僕は九条 迅です」
「悪いけど、タケルを見かけたらここに連絡くれないか」
大河から名刺を渡される。
「疲れた…」
バイトを終えた迅はアパートに帰る途中…争うような声を耳にする。
「離せ!!」
「大人しくしろ」
(綾瀬…と誰だ?)
迅は物影に隠れ大河に連絡する。
「あっ…大河さん?綾瀬が男と揉めてます」
『すぐ向かう』
場所を教えると電話が切れる。
「もっもう無理!!」
「無理じゃねーよ、これバラ撒くぞ」
男がスマホを掲げるとタケルの顔が青ざめる。男はタケルが無抵抗になるとタケルの腹を殴り始めた。
「ぐっ…」
迅は覚悟を決めて男に体当たりをする。宙に舞ったスマホを奪いデータを一斉に消去する。男は鬼の形相で迅を睨む。
「テメェ…何しやがる!!」
「がぁっ…!?」
男に腹を蹴られる。迅はうずくまると男は迅の髪を掴んだ。
「テメェ、ふざけた真似して殺されたいか!?」
「やめてぇ!九条に手を出さないで!!」
「うるせぇ!!」
泣いて男の脚にしがみつくタケルを振り払い男は迅に殴りかかるが後ろから伸びた手が男の手首を掴む。
「少し道が混んでてね、遅れてしまってすまないタケル、九条君」
大河は男を睨み付ける。今にも噛み付きそうな男の手首を強く握る。男は舌打ちして去って行った。
「大丈夫か?綾瀬?」
「九条こそ怪我ない?」
「あぁ…」
「良かっ…」
迅が短く頷くとタケルはくらっとよろめいて倒れる、迅は間一髪タケルの身体を受け止める。
「悪いけど家まで来てくれるかな?九条君?」
「はい、分かりました」
迅はそう云ってタケルを横抱きにして持ち上げる。
「重いだろう?代わりに持つよ」
「いえ、大丈夫です…思った以上に軽いですね」
筋肉が付いている割には軽い。迅はタケルを後部座席に乗せ、自分も後部座席に座る。
コンビニのレジをしていると高そうなスーツを着た男が来た。
「綾瀬?」
どこかで見たことある顔だと思ったらタケルに似ている。
「すいません」
「君はタケルの友達かい?」
少し疲れたような声で訊かれ迅は戸惑う。
「えぇと…そうです」
補習を見ているだけで親しいと云えるのか?と思ったが余計なことは云わずに頷いた。
「あぁ…私はタケルの兄で大河と云います」
「僕は九条 迅です」
「悪いけど、タケルを見かけたらここに連絡くれないか」
大河から名刺を渡される。
「疲れた…」
バイトを終えた迅はアパートに帰る途中…争うような声を耳にする。
「離せ!!」
「大人しくしろ」
(綾瀬…と誰だ?)
迅は物影に隠れ大河に連絡する。
「あっ…大河さん?綾瀬が男と揉めてます」
『すぐ向かう』
場所を教えると電話が切れる。
「もっもう無理!!」
「無理じゃねーよ、これバラ撒くぞ」
男がスマホを掲げるとタケルの顔が青ざめる。男はタケルが無抵抗になるとタケルの腹を殴り始めた。
「ぐっ…」
迅は覚悟を決めて男に体当たりをする。宙に舞ったスマホを奪いデータを一斉に消去する。男は鬼の形相で迅を睨む。
「テメェ…何しやがる!!」
「がぁっ…!?」
男に腹を蹴られる。迅はうずくまると男は迅の髪を掴んだ。
「テメェ、ふざけた真似して殺されたいか!?」
「やめてぇ!九条に手を出さないで!!」
「うるせぇ!!」
泣いて男の脚にしがみつくタケルを振り払い男は迅に殴りかかるが後ろから伸びた手が男の手首を掴む。
「少し道が混んでてね、遅れてしまってすまないタケル、九条君」
大河は男を睨み付ける。今にも噛み付きそうな男の手首を強く握る。男は舌打ちして去って行った。
「大丈夫か?綾瀬?」
「九条こそ怪我ない?」
「あぁ…」
「良かっ…」
迅が短く頷くとタケルはくらっとよろめいて倒れる、迅は間一髪タケルの身体を受け止める。
「悪いけど家まで来てくれるかな?九条君?」
「はい、分かりました」
迅はそう云ってタケルを横抱きにして持ち上げる。
「重いだろう?代わりに持つよ」
「いえ、大丈夫です…思った以上に軽いですね」
筋肉が付いている割には軽い。迅はタケルを後部座席に乗せ、自分も後部座席に座る。
