原稿用紙でラブレター
第2章 年上彼氏の攻略法
意識の遠くの方で微かに警鐘が鳴り響いている。
ここは観覧車の中。
分かってる、分かってるけど…
初めて見る目の前の可愛すぎる反応に、どうしたって興奮せずにはいられない。
滑らせていた手をスッと上に動かすと、硬くなった胸の粒に思いがけず指先が触れてしまって。
「あっ…!」
大きく体を跳ねさせて声を上げたと思ったら、ぎゅっと俺の肩にしがみつくように顔を押し付けてくる。
「もうっ…だめだってっ…!」
絞り出すように発したその言葉は俺の肩口で篭って響いた。
顔を伏せているから窺い知れないけど、目下のつむじがふるふると震えている。
そんな堪えるような仕草に増々欲情されて、その嫌がってる顔をもっと見たい、抵抗する声をもっと聞きたいというアブナイ思考が脳内を駆け巡った。
「…にのちゃんごめん」
「…っ、あいばくんっ」
「もうちょっとだけ…」
「…っ、え?」
俺の言葉に顔を上げたにのちゃんの瞳は赤く潤んでいて。
もう一度、今度は意図的に胸の粒をきゅっと摘まむと。
「ふぁっ…!」
鼻から抜けるような声を上げながら、白い首筋が目の前に晒された。
躊躇うことなくそこに吸い付けば、仰け反った体が強張って跳ねる。
「待ってっ、あいばくんっ!やだっ…いやっ、」
「ごめんっ…もう、」
何も考えられないくらい、目の前のにのちゃんに溺れていた。
触れる先すべてが熱を持って、初めて直に触れたその滑らかで柔らかい肌に夢中になって。
無造作に動かす指先がピンと主張する粒に触れる度、体を捩って高い声を上げる姿に堪らなくなる。
「やっ、だめっ…だってばっ、ぁっ…」
…もっと聞きたい。
もっと、もっと…
働いていない頭は、もはや本能でしか俺を動かしてなくて。
狭い椅子の端っこで小さく縮こまったにのちゃんに覆い被さったまま、シャツの中から手を外して手探りでその場所を捉えた。
ジーンズの上からでも十分に分かるほど主張したにのちゃん自身にそっと触れてみると。
「…っ!?待ってっ!だめっ…!」
今まで以上に強く抵抗したにのちゃんが、俺の腕にしがみついてきて潤ませた瞳で訴えてくる。