テキストサイズ

Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第16章 オトナになる事・・・麻痺する事

『・・・ウマ』



葵さんが用意してくれた味噌汁は

身体中に染み渡るように

心を落ち着けてくれた




って言うか…いつの間にか

【朝ごはん】が

並んでるんだが・・・





『・・・良かったら、どうぞ』



『・・・~』




『私だけ…食べてるのもなんなので』




ごはんに…味噌汁に…卵焼き


ホカホカの…朝ごはん




ちょっと照れくさそうに

気まずそうにしてる彼女を前に

ボクは手を合わせて箸を持った





『・・・ん、あのさ

君・・・ちゃんと寝たの?』




ボクは自分が寝ていたベットを振り返る

狭いワンルームに

他にのびのびと眠れるスペースは

とてもじゃないが見当たらない




看護師って激務だ

当直続きで倒れるようなこの子から

貴重な睡眠時間を・・・






『大丈夫です・・・』






『・・・当直慣れ?』






『・・・私…救命に行ってみたいんですよ』






『・・・。・・・また物好きな』



味噌汁吹き出しそうになったよ





『だから体力だけは…つけているので』






『救命とか好き好んで行く子とか

いるんだね・・・(苦笑)』





『・・・変ですか?』





『・・・。いや…めっそうもない(笑)』




こういう真面目ちゃんには

変に無粋なことを言うべきじゃないね

ストーリーメニュー

TOPTOPへ