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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第18章 弟の・・・覚悟

ボクのアタマの中に

ハテナ、ハテナが連打攻撃をしてくるけど



なにか…ヒントを得られるかも知れない

そんな勘が働いて

ボクは彼女がやっと発するその言葉が

引っ込んでしまわぬように

話を合わせて繋ぎ止める




『ぇ・・・あ・・・あぁ~…そうだね!』





『・・・』




『~なんで間違えちゃったんだろうね?

大問題になっちゃうとこだったね♪…』




でも、なぜだ???

こちらから黙ってしまわないように

ちょっと慌てて頭を働かせながら

言葉をさがす




カツラギ・・・アイル


葛城 愛留・・・。




ネームタグにも枕元のプレートにも

間違いなく…正確に書いてあるはずの

彼女の氏名。・・・




『・・・すぐに直してもらうから

あ、そうそう…また間違えるといけないから

ここに…正しく書いておいてくれるかな??』




ボクはメモ帳とペンを彼女に渡した




『・・・~』


カリカリ・・・カリ



まだちょっと頼りない手つきで

紙に文字を走らせる

その動きを横目で追う





『ぉ…お願い…します』


書き終えたそれを、恥ずかしそうに

控え目にアイルちゃんが手渡してきた





『・・・。・・・』





さて・・・やはり

どういうことだ?




彼女が書いて渡した自分の名前は

カツラギさんではもちろんなく


ボクが初めて会った時に聞いた

フジサワさんでもなく



また別の名前だった

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