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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第20章 あの夏の・・・約束

お墓の掃除に来たらしき

カンナのお母さん




『ケイゴくん・・・もしかして…前も

時々…ひまわりを持ってきてくれたのって』




『・・・や・・・ぁの

たまたま・・・近くに来たので』




ボクは本当に情けなくなるくらい

マヌケな言い訳をしてごまかした




・・・ごまかせてないよね。





『うふふ・・・』




『す・・・すみません…ほんと』





『ん・・・どうして?』





『・・・何て言うか、勝手なことを』




ボクが今さら…今に至って

こんなことをしている事って

誰が見たって不自然だから





『どうして・・・あやまるの?』




『・・・~』




『・・・ありがとうね?』





相変わらず…穏やかで優しい

カンナのお母さんは

言葉に困るボクを宥めながらも

その本音を口にする





『ふふ・・・ケイゴくん

元気で…やってるみたいで安心したわ』





『・・・~…はい』






『・・・もしかして・・・まだ?…』





『ぇ…と・・・~はい(苦笑)』




少し言いづらそうにボクに問う

その言葉の意味は

ボクにだってもちろんわかっている





『ふふ・・・ケイゴくんモテるでしょ♪

誰か・・・良い人♪・・・いないの?』





穏やかな笑顔で


自分の子と同じくらいに…

と言っても過言じゃないくらい


よその子の事を

本気で心配しているかのように

(※【子】って歳じゃないけどね)




本当に…優しくて

それだけで

目頭が熱くなってしまうような


相変わらずの

彼女のお母さんの優しい声

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