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Best name ~ ひまわりとの約束 ~

第20章 あの夏の・・・約束

『・・・?』



∥・・・ぇ∥




違和感・・・と言うのはちがうかな



∥反射的に∥・・・が正しいだろうか





たった今…初めて姿を見たはずの

目の前の女の子が



どうにも…そうは思えない

違和感とも反射的とも取れる

ボクの直感




無邪気な笑顔・・・明るい声


その容姿や・・・声に


ボクの心臓は反射的に


ドクン・・・っと


大きな音を立てていた。





ボクはかつて…この子とそっくりな人物を

確かに見たことがある


見たことが…どころか


その女性(ひと)は・・・かつて

ボクの目の前に…ボクの隣にいて


こんな風に…まぶしく

太陽みたいな笑顔で

ボクに笑いかけていたんだ・・・。





この子・・・まさか

まさか・・・ね。




∥もしや∥…∥まさか∥…なんて

前置きをしつつもボクは

ほとんど確信に近い直感で

目の前にいる女の子を見ていた





『・・・キミ・・・もしかして』




確証を得ようと

言いかけて…止めた。





過ぎ去りし年月を考えてみれば


ボクは…この子にとって

間違いなく∥記憶にない人∥であろう


それをこの子が知る必要もない


ボクは…名乗る必要もない人物だ。




確証を得ずとも…確信していた




この子は・・・彼女の




∥カンナ∥の…歳のはなれた姉妹




いつかの、あの・・・∥ミニ姉妹∥だ。

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