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ねぇもう嫌・・・

第11章 検査③




「頑張れそう?」




先生…



「体調悪い?」



「…」



「悪いの?」



「っ」



小刻みに頭を横に揺らした。



「じゃ、頑張ろうね。」



先生と話していると、私のソコに管が差し込まれた。



「っ…」



思わず表情が歪む。



泣きそうになる。



私はもはや何と闘っているのか。



「大丈夫、大丈夫。」



先生が私の髪を撫でた。



「っ…」


じわっと熱くなる目頭。



涙が溢れてしまいそうだ…。






弱気な自分が少しずつ確実に体全体に滲んでいく。



一粒の涙が流れた時、私はもう耐え切ることができなかった。




無理やり起き上がり、ねじれた管が痛くて、抜いてしまおうと乱雑に手で掴む。



その時、『ダメ、危ないから。』と、柊先生の声が聞こえて、先生に手を離された。



新しい管を持ってきた柊先生が見えたかと思うと、



先生に両肩を押さえつけられて、見えなくなった。



「嫌だっ…っ…」



「大丈夫だよ。大丈夫だから。」



「嫌ッ…んんっ…ッ…」



先生と看護師さんに全身を押さえられ、私は強硬な態度でそれに抗った。



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