
ねぇもう嫌・・・
第13章 治療
『お腹きつくない?』
やっと柊先生が見に来てくれた。
「っ…」
そしたら何故か、心に留めていた想いがどっと溢れた。
『泣かない泣かない。聞きに来ただけだよ俺は。』
両手で顔を隠し、体を少し横に倒した。
『…お腹診させてな。』
柊先生が私のお腹を強く押した。
「ぅ……」
私が少し反応すると、柊先生の手が離れた。
『痛みは?』
「っ…」
『ない?』
「…コクッ」
顔を隠したまま控えめに頷いた。
『そう。これからエコーするよ。』
柊先生は私の左肩をポンポンと優しく合図し、エコーの準備をしに足元に移動した。
