
ねぇもう嫌・・・
第16章 出会いは必然か
「一年C組の笹川さんね。一応応急処置はして置いたけど、ちゃんと病院で診てもらってね。」
「はい…」
保健室で保健の先生に手当をして貰った。
両手は湿布を貼られ、その上から白い網が被せられている。
この状態だと暫くは両手動かせないかも…。
ヤバイな…と思いつつ、相変わらずドジな自分に笑いがこみ上げた。
「今校医の先生がいらっしゃるそうだから、診てもらいましょ」
保健の先生が、処置後の片付けをしながら言った。
また病院って…。
"病院"って響きが懐かしいな…。
半分忘れてたのに、ふと蘇るアノ記憶。
あれっ…まって……
校医ってまさか……っ
あの人じゃないことを必死に祈った。
