
ねぇもう嫌・・・
第19章 レントゲン
気づけば佐藤先生の診察だった。
もう柊先生との距離の取り方がわかんないよ…っ
こんな引っ込み思案の私を、
敢えて柊先生が選んだなんて。
そんなこと有り得ない…
有り得ないけど、信じたいって思った。
高校生になってから柊先生に初めて今日会って、
保健室で顔を見た時、何か違うって、
そう違和感を感じたのは、間違いじゃなくって。
だけど、柊先生が、中学の時とどんな風に違うのか分かんなかった。
「…なちゃん。話聞いてる?」
「っ。」
もうどうしよう…っ
「…大事なことだから…、ちゃんと、話聞いてくれる?」
「…」
全然頭に入ってこない…
そもそも、浅田先生の診察は終わったの?
いつの間にか腕の湿布は外れてるし。
なんでまた佐藤先生の診察…?
駄目だ…頭が空っぽ…。
