
ねぇもう嫌・・・
第19章 レントゲン
「…何かあった?」
カラカラとドクターチェアを動かして、佐藤先生の膝が私の膝とぶつかった…
「っ…」
佐藤先生の足がひとつ、私の足の間に入り込んだまま。
「話聞いてないでしょ。」
「っ」
「自分のコトなのに…。どうしたの?」
「…」
足と足がぶつかって、それだけで高鳴る鼓動。
佐藤先生は首にかけている聴診器を整えてる。
「…これから今後の治療についても話したかったんだけど、やっぱりいいかな。」
「高校生だけどまだ中学みたいなもんだし…」
「どうせひなちゃん聞いてくれないし。」
「…」
…ねぇ、足は、?
ぶつかってるの、分かってる、?
どうしてそんなに距離が近いの…
