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ねぇもう嫌・・・

第22章 時に神を憎むほどの出来事が襲っても…



『でもね、神木先生の判断は賢明だったと思うよ。




…ほら、いつの間にか終わってたでしょ?』




「…」




何も言えない。




いや、何も言わせてくれない。




だけど、私の心の中をまるで分かっているみたいに、




柊先生が紡ぐ言葉は優しかった。




『俺もっ…




っ。




出来るなら検査くらい忘れさせてやりたいよ。』




柊先生が少し俯いた。




柊先生の本音に、




微かな優しさ。




「っ…」




『…っ。




…泣いてる?




…やだなぁ。




これから君の嫌なことしなくちゃいけないのに。』





柊先生が例のアレを右手に掲げた。




『もう少し頑張れる?』




「…」




『っ。




君が嫌だって言っても頑張ってもらわなくちゃいけないんだけどね。




それに…




ほら、




好きなんでしょ?




…俺に身体を晒すの。』




冷たい口調から、穏やかにそして柔らかくなっていく柊先生の調子。




夜だ…。




あの時抑えた欲が、再び心を揺らす。




「っ…」




思い出したように指先で布団をぎゅっと握りしめた。




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