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ねぇもう嫌・・・

第22章 時に神を憎むほどの出来事が襲っても…




『ちゃんと検査して、原因が何か分かるまで突き止めよう?』




最初の柊先生のこの言葉は、たぶん絵空事を並べていただけだったと思う。




『ん〜そっか。そうだよね。』




切り替えた柊先生の口調。




少しだけ陽気なんだ。




『こんな浅瀬のとこツンツン言われても安心しきれないよね。』




"わかるよ。わかるわかる。"




なんでこんなに寄り添ってくるの…?




もっと、他人事みたいで淡々としてたじゃん…っ。




そういうの、苦しい、要らない…要らない…っ。




「…っ」




何もわかってない…っ。




振り切る想いが熱くなって涙となって。




もういつになったら枯れるんだろう。




『俺も全然分かんないや。君と同じで。』




今日の柊先生はずっと迷っている。




私がこんなだからだ。




『今日は何もしないから、ゆっくり過ごしなね。また夜来るよ。』




柊先生は伝えるだけ伝えて部屋を出ていった。




「…っ」




計り知れない不安を人間心理的に拒むせいで、ずっと辛いんだ。




私だってわかってる。




何にも期待しちゃだめだ。




検査だって、あの最初の痛みから薄々勘づいてた。




嗚呼、やばい、また……




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