
ねぇもう嫌・・・
第22章 時に神を憎むほどの出来事が襲っても…
『そっち押さえてて。』
ナースコールで駆けつけてきた看護師が、私の両手を掴んで胸元から離させた。
「イッ…っ…ハ…ゥ…」
手の自由が奪われて、何もすることが出来ない。
柊先生に病衣を脱がされて、聴診器が肌に触れた。
恥ずかしくなって顔を背ける。
聴診器が躊躇なく肌の上を滑る。
『治まりそうにないな…』
やがて柊先生が聴診器を辞めて肩に掛けた。
『背中強くさすっといて。』
「はいっ。」
その声で背中からくる振動が強くなった。
「ひなちゃん大丈夫?」
看護師から声をかけられて、
「はい…」
と答えた。
