
ねぇもう嫌・・・
第23章 夢のようで 涙はきっと現実
白い壁が日光に照らされ、少し眩しい廊下を
ネイビーの医者のユニフォームを着た男性医師と検査室まで歩く。
心臓の検査とは言われたものの、具体的に何をされるのか…、見当もつかなくて本当に怖い。
"入って"
ドアを開くと同時に男性医師が指示する。
そのまま促されて入る。
白く重めの扉の向こうには、ランニングマシンのような機械があり、色んな配線が混雑して床に散らばっていた。
「ひなちゃん、これから心臓負荷検査と言って、ひなちゃんに実際に走ってもらって、心臓に異常が無いかを調べるんだ。」
「…走るの…」
走ることは大の苦手。
それも人前で走るなんて。
「大丈夫だよ。1キロ弱走るだけだから。苦しくなったらいつでもやめられるからねっ。」
医師はニコニコで説明してから準備をし始めた。
