
ねぇもう嫌・・・
第23章 夢のようで 涙はきっと現実
『すぐ終わるから、もう1回寝て。』
「…やだ。」
小さく呟いて反抗する。
その時、扉の開閉音がした。
お互い扉の方を向く。
「あっ、柊、ひなちゃん、おはよう。」
自身に向く視線に困惑しながら、先生はこの部屋に足を踏み入れた。
だめだ、今日の私、ツイてない。
『ごめん、今導尿の途中。』
「了~解。そっちの椅子に座ってるね。」
そう言って先生は、ベッドに背を向ける形で置いてある椅子にサッと座った。
「…」
『片桐も来たし、早く済ませるよ。』
柊先生の用意する手が一気に早まった。
「…まって…」
私がそう呟いた時、心做しか先生がこっちをチラリと見た気がした。
『待たない。はい足開く。』
私の身体に触れる柊先生の腕。
それは暖かくて、少しくすぐったい。
「ねぇ…。嫌…。」
私の言葉は無視され、強引に足を開かされた。
そのままベッドに備えられている黒いベルトで固定された。
こんな自分は酷く惨めだ。
