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ねぇもう嫌・・・

第23章 夢のようで 涙はきっと現実






暫くすると管がゆっくりと引き抜かれ、ベルトが外された。




『いいよ。』




合図がかかり、気(ケ)だるく起き上がって病衣を閉じた。




『片桐、終わったよ。』




"おっけー" と明るい声と共に先生がこっちに寄ってきた。




「…」




照れ隠しに下を向く。




「久しぶりだねっ。」




何も言わず頷いた。




『じゃあ午後。宜しくな。』




「うん。」




浅く頷く。




この病室で、先生と二人きりになった。







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