ねぇもう嫌・・・
第23章 夢のようで 涙はきっと現実
『では始めます。ひなちゃん、リラックスしていてね』
スピーカーから佐藤先生の声が検査室に響く。
先生は見ているだけで、私は看護師に指示されて寝かされた。
左腕に注射され、今日はいつも以上に痛みが酷い気がする。
遠くから足音がする。
『管の準備は? …ありがとう。
じゃあひなちゃん、管入れるからね。』
沈黙を貫いたまま、私は足を開くのを頑なに断った。
『…駄目?』
唇を噛み締めた。
「陽菜ちゃん。」
声が、鼓膜から脳に…誰の声かなんて一瞬で分かった。
「っ…」
胸が痛くなる。
熱い涙が頬を伝った。
先生は容赦なく私の足を広げた。
そのまま協力プレイで、看護師にベルトで固定された。
「っ…」
涙がボロボロと溢れた。
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