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ねぇもう嫌・・・

第25章 天邪鬼(アマノジャク)









「っ…」







既読が付いた。







そして返信が来る。







[ありがとう]







この厚い扉の向こうで、私とのトーク画面を開き、五文字も打ってくれるなんて。







なんか嬉しすぎて合わせる顔がない。







若干気持ち悪いとは思いつつも、好きな人を想う気持ちってこんなもんでしょ、と自身を庇う。







『笹川さん、笹川陽菜さん。診察室にお入りください。』







スマホをポケットに入れたタイミングで、私の名前が呼ばれた。







あの人の声だ。

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