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卑怯なボクは深海魚

第7章 再び木の下


ボクは――――…頭を車輌の壁に押し付け


先輩と彼女さんのセックスをしている風景を戒めの様に頭で再生した




そして、自分の【欲】を深海へと――――…沈める







あの日の出来事は――――…



ボクと先輩の醜い【欲】が引き起こした事故だったんだと……




なんども自分に言い聞かせる



“好き”なんて――――…



卑怯なボクが…言う資格なんか無い





そうして――――…



公園のある駅に着く頃には…




ボクの心は




暗い





海の底に沈んで行く







あぁ…このまま




深海魚になれたなら…ボクは





貴方に呼ばれた名前を抱いて――――…




2度と浮上しないと…約束――――…




出来るのに…



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