卑怯なボクは深海魚
第7章 再び木の下
地面を見ていた先輩の視線が――――…
ボクの視線と重なり――――…ボクは…
ビクンッと、反応した!
「嘘…だ……だって、先輩――――…彼女さんと…彼女さんと――――…」
「あぁ…彼女…来てたね――――…
でも、俺は――――…
お前が…来てるって解って――――…頑張れた…」
――――…はあ?…先輩…何を?
「なんか…知らないけど…頑張れた」
――――…止めて…ください…
「面倒くさいヤツだなお前…泣くなっつーの…」
ボクは――――…先輩を見つめたまま…
涙を流す
「――――…泣いてません…」
「意地っ張りか……面倒くさいヤツ」