卑怯なボクは深海魚
第10章 違和感のある感情
ザワつく――――…
俺の足は明らかに早くなり…気がついたときには…
駆け込むように駅に入って辺りをキョロキョロしていた
明らかに…誰かを追いかけ…
誰かを探している――――――――…
「辻山!」
「!///先輩!?――――…え、ど…どうしたんですか…」
こんな所で…引き寄せパワーを発揮しなくてもいいものを…
俺はあっと言う間に辻山を見つけ!
前を歩く辻山の、肩をガッチリ突かんでいた――――…!
「////え?――――…先輩?」
「あ――――…あ…あ?」
自分の行動にパニックだ!
掴んだ肩に力は入るし…辻山は動揺してるし
隣の長身野郎はキョトン顔だし――――…
「――――…い…一緒に…行くぞ」
「///あっ――――…は…はい」
頭が真っ白になるって…
初めて経験した――――――――…
辻山の…嬉しそうな顔――――…
悪くない