卑怯なボクは深海魚
第1章 見なかった事には出来ない
「――――…お、おい…」
ボクの手は先輩を掴み離さない…
「――――…あそこの…木の影で良いですか?」
ボクは歩きながら…公園の端にある木の下を目指した…
先輩を後ろ手に掴んで歩いている状況に…
これは夢なんじゃないだろかと…状況を理解できなくなる
でも、後ろ手の先輩の足取りの重さは――――…
これは現実なんだと――――…ボクを責める…
嫌がっているのが解る…
先輩の拒絶がボクの手に伝わる――――…
もう――――…ボクは…まともな生活を送れ無いだろう
【ゲイ】が…長谷川を脅して…唇を無理矢理奪った
そんな噂になるのだろ…
自業自得だ――――――――――――…