卑怯なボクは深海魚
第1章 見なかった事には出来ない
「先輩――――…目…閉じてください…」
ボクは1歩前に進み…先輩との距離を埋めた
「///あ、あ――――…わ、解った…」
先輩はボクを見下ろしたままの体勢で瞳を閉じた
「――――…本当に…消せよ」
先輩は念押しをして――――…唇を固くギュッと閉じた
覚悟――――…した顔…
瞳を閉じた――――顔…
この状況が悔しくて――――…握るこぶし…
ボクの【欲】がここまで…先輩を汚している…
「――――…せん…ぱい…」
ボクは見下ろす先輩の唇に…背伸びをして――――…
唇を寄せ――――…重ねた…