卑怯なボクは深海魚
第1章 見なかった事には出来ない
唇が触れた瞬間――――…先輩の体はビクンっ!と、大きく反応した
触れている――――…
今――――…ボクたちの距離は“ゼロ”だ…
ボクの中で――――…何かが弾ける
それは――――…【欲】だ
ボクが今まで貯めていた――――…汚い【欲】がボクの中で弾けて…溢れた
先輩を脅して手に入れた汚い【欲】
「――――ん、ん…」
先輩の唇…固い――――…
男性の唇って――――感じがする…
憧れていた――――…キスって…どんなものなのか…
しかも…同性の…唇が知りたかった
特に…先輩――――…貴方の唇の固さ…柔らかさを…知りたかった
知りたかった――――…
フニっ――――と、重なり…グイッと押さえ込む…ボクの唇は角度を変えながら先輩の唇を汚していく
「///ん、まっ――――…て」
先輩の声が――――…ボクの唇を押す