卑怯なボクは深海魚
第14章 これは…デートですか?
先輩のその一言で…
その話は続けられなくなった――――…
聞きたいのに聞けない――――…何だかもどかしくて…
情けなくて――――…
ボクは…先輩の闇を全部飲み込むくらいの闇にならないといけないのだと…悟った
だから――――…先輩の手をギュッと強く握った
「――――…先輩…トイレに…行きませんか?」
「――――は?」
「ボクの【欲】を…試したい」
先輩の手が…ボクの手を握り返す…
視線を合わせなくても解る…先輩の熱い視線を…
ボクは…
先輩の闇になる覚悟は出来ています…