卑怯なボクは深海魚
第3章 戻らぬ日常
その日の夜――――…
怖くて電源を切っていたスマホを開いてみた
「――――…菊池から…だ」
ボクが休み中――――…連絡をくれたのはクラスメイトの菊池だけだった
内容が怖くて本文を読むまでに時間がかかったが…
覚悟を決めて開いたメールには…
ボクの容態を心配していることと、次の日の授業変更…プリント預かってる
と、言う――――…なんとも、病欠のクラスメイトに送るお手本の様なメールだった
「――――…先輩も…警戒してるのかな?変な噂にはなってないんだ…良かった」
――――…菊池のメールからは、何事もない…日常が見えた
でも、ボクの中では――――…その菊池との距離が…ものすごく遠いものの様にも感じた…