卑怯なボクは深海魚
第5章 動き出す関係
「――――ハッ!」
ばっちり目が合った――――――――!
「…辻山…健…太…」
ドキンッ!!と、心臓が大きく鼓動を打つのが解った!
――――な…なんで…先輩が…ボクの名前を…?
なんで?
先輩はボクの目を見つめたまま…立ちあがりこっちに向い歩いてくる
ヤバイ!と、思い慌てて屋上の扉を閉めた!
「あっ、おい!」
扉の向こうから――――!先輩の声が聞こえる!
ボクは、慌てて階段を降る!!
逃げる意味が解らなかったが――――…
先輩の視界には入れない気がした!