隣の芝生
第1章 後――――…
「――――…ソウタ…あんたお父さんの書斎で何してたの?」
「ん、いつものように…呼び出されてた」
上半身裸の息子が父親の書斎から出てきて…
他に聞くのとは無いのかよ…
ま、そんなとこ…俺の母さんは微塵も思わないか…
「――――…そう、またお父さんの事…怒らせたの?
落ち着かせるの大変なんだから……勘弁してよ」
母さんは、逃げるようにキッチンに向かった
父さんの機嫌なんか――――…もう…一生取らなくていいのだから
そんな嫌な顔をしなくてもいいのだけれど…
母さんと会話するのもめんどう臭いから…俺は黙ってバスルームに向かった