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ヒカリさんから、アカリさんは少し濃い目の紅茶が好きだと聞いていたので手早く用意する。

真紀さんもそうだけれど、プレイ抜きで会いに来てくれている時は、必ずお茶をお出ししている。

私は基本鈍感なところがあるけれど、アカリさんがあんなことやこんなことをする為にここに来た訳ではない事は理解していた。

「……オレの好み、リサーチしてくれたんだ？」

紅茶を口に運んだアカリさんは、少し驚き、喜んでくれた。
先程のキラキラした笑顔とはまた違った、優しい微笑み。これは役得だ。

「仮にも今は、私の大事なお客様ですから」

あまりに綺麗すぎる顔面というのも、なかなか苦労するだろう。
普段ヒカリさんで訓練されているお陰で、失神せずに済んでいるけれど。大抵の人が、キラキラ笑顔やふんわり笑顔を直視しようものなら、所構わずぶっ倒れるのが簡単に想像できる。

そうは言いつつ私だって、心臓が鷲掴みされたようにギュンッとなる。決してキュンではない。

ドキドキしながらも、隣に腰をおろす。