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笑い、滴り、装い、眠る。

第10章 Moon Light



ホッとした。



そんなことで頭を悩ませるなんて。



これだからは頭のいいやつは?



「俺、アホでよかったわ。」



俺はありもしないことでウジウジ悩んでいる目の前の可愛い恋人の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。



翔「さ…智くん?」


「翔くんみたいに、しょーもないことで悩むことなんてないから。」


翔「し、しょうもなくないだろ!」



なおも粋がる撫で肩を抱き寄せる。



「おんなじ屋根の下に住んでてメシ食って風呂入って一緒に寝る。普通、キライなヤツとそんなことできる?」


翔「じゃあ…俺のことはキライじゃない、ってこと?」


「あっ!!言い方間違えた。じゃなくて、好きじゃないとそこまでしないだろ?」


翔「た…確かに。でも…智くん、最近、キャンプにハマってるじゃん?やっぱり、一人の方がいいのかな?って。」



……ったく、あー言えばこう言う。



これだから頭のいいヤツは?



ここはやっぱ、言葉で説明するより体で…



じゃなくて、行動で示した方が…。



「……ヤるぞ。」


翔「え?やる、って?」


俺は翔くんの手を掴み、寝室に引っ張っていった。


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