笑い、滴り、装い、眠る。
第11章 SUN SHINE
しばらく固まっていると、ぱっちりと開いた智くんの両目と目があってしまった。
次の瞬間、思い切り突き飛ばされていて、俺は後ろの壁に背中を強かに打ち付けてしまった。
「いててて…」
智「わ、悪い……つい……。」
床に座り込んだ俺に差し出された綺麗な指先をしかと握りしめ立ち上がる。
智「し……翔くんが悪いんだからな?いきなり目を開けるから?」
「だって…何するのか気になっちゃって…」
智「そっ…そのなんだ…つ、つまりは…こういうことだから……」
「……うん。」
嬉しくて、俺は智くんの手を指先を絡めるみたいにして握りしめた。
智「あっ!!こ、こらっ!?離せ!!」
「何で?」
智「だっ、誰かに見られたら…」
「え?いいじゃない?付き合うんだし?」
智「だっ…お、お前、そんなでかい声で…」
「世界中に発信したいくらいなんだけど?」
智「……それはやめてくれ。」
「なんで?キスした仲なのに?」
智くんの顔が一気に赤くなる。
智「お、お前それ、ホントにやめろよ?」
「ふふっ。どうしようかな?」
なんて言いながら、俺は智くんを抱き寄せた。