笑い、滴り、装い、眠る。
第11章 SUN SHINE
「あの…そういうこと…って?」
智くんはちょっと照れたように笑い俯いた。
智「いや…あの…違うんなら……」
「……違わない。」
……多分。
背を向けようとした智くんを捕まえ体をこちらに向けた。
「俺…あなたのこと…好きです。」
困ったような顔じゃなくて、普通にポカンとした顔で俺を見る智くん。
で、そんな感じのまま智くんの口から出てきた言葉が……
智「マジ……なの?」
どういう『好き』なのか分かってて言ってるのが分かった。
「マジ……です。」
智「そっか…マジなのか…。」
照れ臭そうに頭を掻きながら笑ったあなたを抱きしめた。
「あの…いい……んだよね?そういう意味で?」
智「何だよ?そんなに正解がほしいのかよ?」
「だって…」
俺の腕の中でこれ見よがしに嘆息すると、智くんは俺の胸を押し退けた。
智「じゃあ、目、瞑れ。」
「え?あ、うん。」
何をするつもりなのか。
ヒヤリ、とした感じが俺の頬を包み込み、
智くんの香りと体温が近づいてきて唇に重なる。
え………?
思わず目を開けると俺は、
智くんにキスされていた。