笑い、滴り、装い、眠る。
第13章 俺にかまって!!(O×S)
智「ふふっ。お利口さん。」
俺の頭を撫でてくれる綺麗な手。
タ「……。」
背中に感じる、刺すような視線。
智「ん?タツヤもいい子いい子されたいの?」
タ「わんっ♪」
嬉しそうに智くんの膝の膝の上にタツヤが飛び乗る。
狭い…(汗)
当たり前のように座っていた俺の指定席(膝の上)は、
コイツが来てからは俺だけの場所はでなくなってしまったけど、
色んな意味で分かち合える仲間が出来た、ってことはとても心強かった。
が……。
智「じゃあ…お利口さんな君たちに……」
ごそごそと、智くんが後ろに隠し持ってた何かを取り出した。
あっ!!オヤツだ!!
途端に俺らは智くんの膝の上で、我先に、と前に進み出ながらお座りをする。
「おい、俺はお前の先輩だぞ?」
タ「……関係ないっす。」
俺の目の前を占拠する真っ白な毛玉野郎を押し出すと、ヤツはころんと床を転がった。
智「あっ!!何やってんの翔くん?」
めっ、と怒られせっかくのオヤツももらえなかった。
そんなあ…(涙)
でも……
智「はい。」
んまい♪
結局、もらうことができた。
智「ふふっ。食べてるとこも可愛い。」
そお?でも、そんな俺らを見て笑う智くんの方が可愛いよ?
……って、犬が人間に言うのは変かな?
「俺にかまって!!(O×S)」end.