笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
翔side
俺は櫻井翔。
親友の潤に誘われ、ここのプールの監視員のアルバイトをしていた。
そこへ、毎日のように顔を出す小学六年生男の子の二人組。
何でも、潤の親戚の友達らしいのだが、その当の親戚本人は毎日プールに来るような活発な子ではなく、
休みの日はいつも家の中でゲーム三昧、という超インドアで、毎日プールに来るような子ではないらしい。
なのに、こんな超アウトドアな子達と友達なんて信じられなかった。
なんて、ちょっとぼんやりしてたら後ろから肩を叩かれた。
潤「先、メシ行ってきなよ?俺、見とくから?」
「ありがと。」
潤にお礼を言ってから監視台を降り辺りを見回す。
すると、プールサイドで寛ぐ例の二人と目があった。
雅「あっ!翔ちゃんだあ♪翔ちゃーん!」
小学生にしてはちょっと背丈のある少年がブンブンと手を振る。
智「も、もう、まー君てば年上だよ?さすがに『ちゃん』付けは…」
雅「えー?いーじゃん?」
「ははは…」
小学生にちゃん付けされる俺、って…。
智「櫻井さん、ごめんなさい。」
「いいよ?それより君たち、お腹すいてない?」