
笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
今日は松本さんと接待ゴルフに出掛けることになっていた翔くん。
翔「俺、ゴルフ苦手なんだよなあ…」
重い腰をあげ、帽子を被りジャケットを羽織った。
「そんなこと言わないの。」
翔「せっかくの週末が台無しだよ?」
「ふふっ。今晩、楽しみにしてるから?」
翔「俺も…」
玄関先でまたハグされ、額にキスされる。
「……いってらっしゃい。」
翔くんがドアノブに手をかけた途端、また、翔くんのスマホが鳴った。
潤『おい、何してんだよ?外で待ってろ、って言ったろ?』
スピーカーにしてもないのに、松本さんの声がはっきり僕の耳で聞き取れた。
「早くいってあげて?」
翔「なるべく早く帰るから?」
「分かった。気をつけて?」
慌ただしく出ていった翔くんを見送ったあと、今度は僕のスマホが鳴った。
和「今から遊びにいっていい?」
暇してんだよね?と、二宮くんが言った。
「いいけど夕方までだよ?」
和『カレシと過ごすんでしょ?分かってますよ?そのぐらい。そんな野暮じゃありません、て?』
「わかればよろしい。」
和「おや?否定しないんですね?」
「当然!」
だって……ラブラブだからね?
「a little guy」end.
