
笑い、滴り、装い、眠る。
第17章 a cute boy
智side
翔「本当にごめん!!」
シカトを決め込んでいたはずの僕の側で翔くんはひたすらひれ伏した。
「……もういいよ。仕事なんだし。」
僕はいい感じに冷めたコーヒーを一口飲み小さく息を吐く。
そして、中々頭をあげようとしない翔くんに向けて言った。
「早くご飯食べないと遅刻しちゃうよ?」
翔くんは腕時計を見、ヤベッと小さく呟くと慌ててテーブルに付いた。
「さて…と、僕、もう行くね?」
翔「あ…うん。」
結局……
まだ、何か言いたげな翔くん振り切るように僕は家を出た。
和「何かありました?」
「えっ!?」
和「……って、顔に書いてありますから。」
雅「えっ?おーちゃん、翔ちゃんとケンカしたの?」
「な、何で?」
雅「だって、ため息30回ぐらいしてるでしょ?」
和「……数えてたのかよ?」
雅「ううん。適当だけど?で、原因はなに?」
「いや…別に大したことじゃ…」
和「誕生日の夜にダーリンが仕事で遅くなる、とかでしょ?」
雅「そっかあ……もーすぐおーちゃんの誕生日だもんね?」
大丈夫、と、まーくんが僕の肩を叩いた。
雅「俺らで盛り上げてあげるから♪」
