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笑い、滴り、装い、眠る。

第19章 brothers



「ごめん…俺、もう帰る。」



翔くんが振り向き目を見開く。



翔「そう……だよね?何かごめん。」


「いいって?」


翔「潤にはよく言って聞かせるから、その…」



何かを堪えるみたいに唇を噛みしめ目をそらした。



翔「やっぱ…いい。」



悲しそうな目で何かを言いたげだった翔くんの体を引き寄せ抱きしめた。



翔「さっ…智…くん?」


「……あんなことで翔くんのことキライになったりしないよ?てか、なるわけないじゃん?」


翔「智くん……。」


「むしろ、アイツらがうまくいくよう考えようよ?」


翔「……そうだね?潤のヤツ、雅紀くんと付き合うことで落ち着いてくれたらいいんだけど?」


「弟くん、どうかしたの?」


翔「うん……何か……あんまりいい噂、きかなくてさ?」


「そっかあ…」



翔くんのことだから、弟くんまでお利口さんだと思ってたけど……。



翔「あっちこっちの女の子に手を出しまくっている、って?」



と、言うよりは、あのビジュアルだから、向こうから寄ってくるんだろうな?



雅紀のヤツ、泣かされなきゃいいけど?



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