笑い、滴り、装い、眠る。
第19章 brothers
翔「ところで…さ……ホントに帰るの?」
「え?あ……うん。」
翔「俺らの弟たちがうまくいきそうなのに、このままでいいの、俺らは?」
翔くんの俺を見る目がさっきとは全然違って真剣そのもの。
翔「俺は智くんとしたい。」
「へっ!?」
し、翔くん、今、なんと?
お、俺と…したい……とか?
翔「ねぇ…しよ?」
「い、いや…で、でもまた、アイツらに邪魔されたら…」
翔「そんなの、鍵閉めたらいいじゃん?」
詰め寄ってくる翔くんにベッドへと追い詰められて、
……押し倒された。
「あ……あの…翔くん?」
翔「……ねっ?」
にっこり微笑む翔くんの顔。
……ちょっとコワイ。
それに……ヤるのはいいとして、
俺、押し倒されてるし?
翔くんの唇があと数センチ、いや、あと数ミリのところで待ったをかけた。
「や…ヤるのはいいとして、色々準備が必要なんじゃないかなあ?」
無言で俺の上から降りると翔くんは机の引き出しからごそごそと何かを取り出した。
それこそ必需品一式……揃ってるのかそうじゃないのかは……
翔「これで文句ないでしょ?」
よく分かんないけど……。