last summer.
第1章 初めての
「ず、ずっと、片岡先輩のこと好きでした。付き合ってください…!」
「えっ。俺も、明奈ちゃんのことずっと可愛い子だなって思ってたよ?」
「うそっ…!」
高島明奈。
高校二年生。
どこにでもいる普通の女子高生。
そんな私に、人生で初めて彼氏という存在ができた。
「亜美~!どうしよう!おっけーだった!!」
「えーっ!?よかったじゃん明奈~!あたし応援するっ」
小学校から親友の鈴木亜美は、誰よりも私を祝福してくれた。
サッカー部所属。
かっこよくて、面白くて、人気者の先輩は当然モテていた。
そんな憧れの先輩が今日から自分の彼氏だなんて、
信じられないくらい嬉しくて私はすっかり舞い上がっていた。